AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)

自動車というのは、どんなエンジンレイアウトでも、前輪が左右に首を振ることによって進行方向を変えるようになっています。

 

それに対して後輪は、FFであれば回っているだけ、RRやミッドシップ、FR、4WDではトラクションを発生させる役目を持っています。

 

しかし、三菱が開発したAYCが付けられた車では、トラクションだけを生み出すだけでなく後輪でも車を曲げることができるのです。

 

AYCは「アクティブ・ヨー・コントロール」のことで、リヤアクスルのデファレンシャルギア内に内蔵する形で付けられています。

 

通常、デファレンシャルギアというのプロペラシャフトからの入力を左右均等に分けることを目的として付けられており、タイヤの回転数などのよって能動的に左右にトラクションを振り分けています。

 

AYCはその能動的に振り分ける部分をギヤとクラッチ機構をつかって能動的にトラクションを変化させることができるのです。

 

たとえば、右のタイヤに多くのトラクションを与えればステアリングがまっすぐに向いていても左に曲がろうという力が働きます。

 

逆に左のタイヤに多くのトラクションを振り分ければ右に曲がろうという力が働きます。

 

要するの前輪によって生み出される曲がる力を後輪でも手助けすることによって、曲がりづらい環境においても素直に曲がるようになるのです。

 

昔流行った機械的な四輪操舵とは違って、後輪の向きが変わるわけではありませんが、タイヤを回そうとする力のバランスをわざと崩すことによって操舵力に似たものを作り出しているのです。